くまもとライフコンサルラボ

食育博士の頑張らないヘルシーライフ

子どもの好き嫌い解消法 嫌いが好きになる科学的方法2

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前回は、好き嫌いが起こるメカニズムと、好き嫌いを予防する方法をお伝えしました。

 まだ見ていない方は、こちらからどうぞ。

shokuiku-doc.hatenablog.com

 今回は、具体的に、好き嫌いを解消する方法をいくつかご紹介していきます。

嫌いが好きになる方法➀食材のことを知る!

小さい頃の好き嫌いって、食材のことをよく知らないから起こることが結構あります。

「え、何この色?この食感知らない!こわい!」みたいな感じです。

大人でも、たべたことのない、外国のあまりにもカラフルなお菓子を食べる時とか、すごく警戒しますよね。

「たべる」っていうのは、体の中に異物を取り込む、ということ。

警戒して当然なんです。

そこで、食べず嫌いを解消する方法として、「その食べ物のことを知る」という方法を使います。

 まずは、食べ物の絵本を読んであげてみましょう。

例えば、こんなのとか↓

野菜が擬人化されている絵本だと、より野菜に愛着がわきます。

嫌いが好きになる方法②野菜を育てる!

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 その他、野菜だったら、家庭菜園で育ててみたり、観察する、においをかいでみる、というのも、お時間があったら是非お試しいただきたいです。

育て、観察したうえで味わう経験をすることで、嫌いだったものも好きになれる可能性が高まります。

そこまでできなくても、農業体験で、畑で野菜を収穫するのも◎。

畑で摂れたてをいただく体験は、小さい子の心にもとても印象に残ります。それまでの嫌いな印象を塗り替えるほどに。

ある研究では、農業体験の教育的効果として、「食べ物への興味 ・関心を持つ」「食べ物に対する知識 ・理解が深まる」「食べ物を大切にする気持ちが育つ」等様々な効果があげられています。(山田 伊澄,2008 https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010751943.pdf)

 

 機会があれば、是非農業体験にいきたいですね!

嫌いが好きになる方法③自分で作ってみる

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最後の方法は、「自分で作ってみる」です。

私たちが作って、食卓に出して食べない料理でも、自分で作ったら、なんだか食べられる場合があります。

自分で作ると、より一層美味しく感じること、子どもの頃はありましたよね。

今や、作る方が日常なので、逆に他の人が作った料理が恋しくなりますが(涙)。

 

以上、嫌いが好きになる方法を3つ紹介してきましたが、これらは、組み合わせることで、さらに効果を増します。

絵本で、その食材について学んだ後で、食材を育てて、収穫し、自分で調理してみる、となると、好きになれる可能性はかなり高まります。

しかし、多少の好き嫌いは、成長のあかし!「絶対に食べなければならない!」という強迫観念で取り組むより、子どもと一緒に楽しんで取り組みたいですね。

 

最後に、以上の方法では追い付かないほど、好き嫌いが多く、たべられるものが少なすぎて心配な場合は、「苦手な原因を取り除く」という方法も試してみてください。

こちらは、ある意味力技で、少し手間もかかるため、あまりにも食べられないものが多い場合に、試していただけるといいと思います。

まず、苦手な理由を探ります。味?におい?色?見た目?食感?複数が組み合わさって嫌いになっていることもあります。原因を探ってみましょう。

原因がなんとなくわかったら、次の方法を試してみて下さい。

【味】子どもは苦味や酸味が苦手です。しかし、甘み(かぼちゃ・サツマイモなど)や脂肪味(ベーコン・揚げ物・ひき肉など)と組み合わせると食べることができるようになるかもしれません。または、様々な味が混ざっているのが嫌なのかもしれません。味が混ざらないようにしてみる(野菜炒めなどいろんな味がする者は食べられなくても、単品の野菜の塩炒めなら食べられるかも)方法もお試しください。

【色】緑や紫など、特定の色が嫌な可能性もあります。そんな場合は、カレーに入れてみたりして、色を見えなくしてみましょう。

【見た目】ブロッコリー等、形が嫌われることもあります。ミキサーにかけて、ポタージュにしたり、形が分からなくしてみましょう。

【食感】なすや、きのこ等、食感が嫌いという子もいます。そんな時は、みじん切りにしてハンバーグに混ぜてみたり、炒飯に入れたりしてみましょう。

こちらも、強制ではなく、地道に、「いつか食べられるようになればいい」「たべなかったら私が食べよう」と、おおらかな気持ちで取り組みましょう。

せっかく手間をかけて準備したら、どうしても食べてほしくなりますが、食卓で保護者がピリピリしていると、子どもは食事を楽しいと思えず、好き嫌いが増える原因になってしまいます。(怒らないのもとても難しいんですけどね…)

保護者である私たちが、心の余裕を持つためにも、頑張りすぎず、自分を責めず、ゆっくりゆったり、スローステップで進めていきましょう。

 

がんばらずに健康的食生活を実践する方法を過去記事でご紹介してますので、よかったらあわせてご覧ください。↓

shokuiku-doc.hatenablog.com

 

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